BANANAFISH

私はこの漫画を初めて読んだとき、少女漫画だと気が付きませんでした。絵も普通のよくある少女漫画のようにキラキラした絵柄ではありません。しかしそれ以上に少女漫画だと気が付かなかったのは、そのストーリーの濃さだと思います。全巻読み終わった後には、名作の洋画を一本見終わったような感覚に襲われます。普通の恋愛ものや青春ものだと思って手に取ってしまった人は、多分全員がいい意味で期待を裏切られてしまうような。そんな作品です。勿論内容が濃いだけではなく、作者の吉田秋生さんの独特の世界観もこの作品を奥の深い物にしている一つの要因だと思います。話だけがポンポン進んでいくのではなく、一人一人のキャラクターの、人間らしい感情が随所に描かれているからです。ラストも衝撃なのですが、私がこの作品が本当に素晴らしいと思うところは、短編でその後が描かれている「光の庭」というお話があり、その作品を読む事で本当に「ああ、BANANAFISHは終わったんだな」と実感できることです。きっと続編なんて出ない。一つのお話が潔く幕を引き、読者にとってとても心に残る作品だと思います。>>>>>カラミざかり

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