ほのかに香る百合の花

集英社のWEBコミックサイトである「となりのヤングジャンプ」にて、隔月で連載されている「明日ちゃんのセーラー服」は、主人公の明日小路さんがかつて母親も通った名門の女子中学校に入学し、そこで出会った学友たちとのありふれば日常が描かれている漫画です。

最新号までずっと読んできましたが、今のところ女子校特有の「ドロドロ」した人間関係の描写などもなく、明日小路さんと独特のキャラをもった学友たちとの学園生活は、ほのぼのとした日々でありながら、どこか百合の香りがする作品です。ですが、男性の自分が見ても変ないやらしさは感じません。

正直にいって、作画の中には登場人物たちが中学生という設定の割には、ややエロティックなものもありますが、成人コミックのようなストレートなエロスでもありません。もし自分が主人公でそこにいたならば、こんな毎日を送れたのかもしれない・・・と思うと、少し切なく、やや甘酸っぱいような気持ちになることもあります。>>>>>ガリガリ娘拾ったら


上野さんは不器用

科学部の部長で天才科学者でもある上野さんは、実は同じ部の田中君が好きで、というラブコメ作品ですが、田中君を好きすぎて色々と常軌を逸したアプローチを重ねてくる上野さんと、時々無機物ではないかと思えてくるほどに鈍感な、すなわち「ラブコメ体質」な田中君のやりとりが実に面白くてハマります。

「甘酸っぱい」と形容するのは語弊がありそうなキツいやり取りが頻発する中でも、意外と上野さんの発明品が実用的で、現実にあったら欲しいなと思わせるようなものばかりで構成されている点や、典型的な無口系キャラと思いきや、実はかなり強気なところもある山下さんなど、サブキャラクターが魅力的なのもいいですね。

また、上野さんが一途で、田中君が恋にはまったく無関心なため、他のラブコメ作品にありがちな「揺れ」がなく、ある意味では安心して見ていられるのも、じっくりと作品を読み込む上ではプラスです。エッチと言うより下ネタが豊富ですが、そのギャップも含めて楽しい作品と言えるでしょう。おすすめ⇒みすずの部屋


君に届け

地味で根暗な女の子が高校に入ってリア充になっていくという物語です。主人公の黒沼爽子は誤解されがちな見た目に反して性格はピュアで心優しい仏のような子です。純粋ゆえに集まってくる人、毛嫌いする人等も出てきます。同じクラスになったイケメンの風早くんは彼女の本質を見抜き事あるごとに気にかけ、一方爽子も彼の好意に対して次第に惹かれていきます。彼女の本質を理解するクラスメートも出てきて、いつしか腹を割って話せる親友になります。一方でそんな彼女を面白くないという者も出てきます。くるみというキャラクターです。くるみは爽子とは対象的な性格で計算高いし、嫉妬深い。美人の割にコンプレックス持ちというキャラです。昔から風早に思いを寄せていていい雰囲気になってきた爽子と風早の中を引き裂こうとしますが、周囲の尽力もあり計画は阻止されます。そんなくるみとも爽子は友達になります。爽子はくるみに対しても優しいのです。それから時間を経てから、とあるエピソードで爽子とくるみの二人きりで爽子の家でお泊まり会という回があります。布団をふたつ並べて爽子とくるみが腹を割って話すシーンは今思い出しても心が締め付けられます。くるみの後悔の懺悔ともいうべき謝罪というシチュエーションなんですが、かなり泣けます。本当にいいシーンです。この作品は爽子と風早くんの恋がメインなのですが、前半で恋仲になって決着しちゃったため、どちらかというと私はやのちんとピンへの恋の行方とか、ちづと龍の幼馴染の恋というサイドストーリーのほうが好きでした。映画にもなった話題作ですが、完結済みのためもう一度読み直そうかと思っています。


ヒストリエはいつまでも続きを待ちたい名作

「ヒストリエ」は岩明均さんによるアレクサンダー大王の書記官エウメネスを主人公にした歴史漫画です。岩明均さんは「寄生獣」で名をあげた方で私もその漫画で知りました。この漫画の特徴は歴史漫画にありがちな歴史的有名人を中心に単純化されたりした不自然な人物像ではなく、みな活き活きとした、それぞれの人生を歩んでいる人間として描かれているところだと思います。

主人公や仲間、敵たちはそれぞれみな悩みを葛藤を抱きながらも生活を築いているのですが、その想いをストレートに出さずこちらに想像させるところが作者の腕でしょうか。もちろんここぞと言う時には怒ったり涙流したりするのですが、それが本当にここぞという時なので強く印象に残ります。あとエウメネスがギリシャ世界の中の異分子であるヒッタイトという民族に設定されているため、グローバル社会の移民という現代にも通じるテーマになっているところも面白いです。

しかしよく言われているのはコミックスが発売されるのが遅くてコミックス派にとってはいつも待ち遠しくてなりません。そしてアレクサンダー大王と言えば東方への大遠征なのですが、それが描かれるところまで一体何年、何十年かかるのかと思うと気が遠くなるのですがずっと続きが出るのを待ち続けるつもりです。


リアル野球漫画であるバトルスタディーズ

数多くのスポーツ漫画がありますが、リアリティーがあるスポーツ漫画は少ないです。しかし、バトルスタディーズは違います。何せ、作者が大阪の名門野球部出身。しかも甲子園で試合出場した経験もあります。そのため、経験に基づいてストーリーを作ってます。強豪校の実情が分かっておもしろいです。あくまでフィクションであり、誇張しているところもあります。しかし、実際にあったとこを描いている。単行本でOBのプロ野球選手と対談してるのですが、そこまで描いていいの?と言われるほど。

普通の高校で過ごした私には、理解できない話もたくさんありました。関西の高校が舞台だからか、登場人物は関西弁ばかり。ちょっとしたギャグもおもしろいです。あまりメディアでは語られない内情を知ることができます。現実で野球部の暴行問題なとがありましたが、そういう話題にも触れています。とにかくリアルに近い野球漫画。野球好きの、そうでない人も楽しめる漫画です。


真夜中のオカルト公務員

たもつ葉子先生が書く「真夜中のオカルト公務員」は年齢問わずに楽しめる作品だと思おます。何も知らずに、区役所の夜間地域交流課に配属され、働くことになった古宮新と職場の仲間、そして人知れず存在するアナザーとの交流物語です。この夜間地域交流課は平安時代でいうところの陰陽寮の役割をしています。そこで働く公務員は現代の陰陽師のようなものだと思います。

私は平安時代をテーマにした作品や陰陽師をテーマにした作品が大好きです。その中でもこの作品は現代に焦点を置き、対話の力や科学の力も使い、アナザーとの問題に一つずつ向き合っていきます。古宮新の配属された新宿区は新宿行苑を主に担当しています。行苑には東洋・西洋、入り乱れた様々なアナザーが存在しています。種族が違う天狗と天使の恋愛は面白いと思いました。また古宮新には他の人間にはない「砂の耳」と言うものがあります。アナザーが見える人間はアナザーの言葉は雑音のようにしか聞こえません。しかし古宮新はアナザーの言葉を理解し、対話により問題を解決していきます。

この作品を読み、言葉がわかると言うことは大切なのだとつくづく思いました。人間もアナザーも、対話することでお互いに理解を深めていくのだと思います。でもそこはやはりアナザーということで、人間とは常識が違い困惑・対立することも多々あります。問題を一つ一つ解決するごとに謎が解けたり、深まったりするところが面白いです。完全に謎が解けない、解決しない、やはり人間とアナザーは相容れないと思う場面もありますが隣人であろうとするところに魅力を感じます。小説化に続き、アニメ化も決定しているので、これからもそれぞれの媒体で楽しみたいと思っています。>>>>>桂あいり


機動戦士クロスボーンガンダムDUST

一年戦争から90年以上たった世界を舞台としたガンダムシリーズの作品です。ガンダムと言えば二つのイデオロギーの戦いを少年少女達の視点で語られる作品が多いですが、この話では特に戦争とかしているわけではありません。では平和なのかと言えばそれは違い、いくつもの戦いにより身も心も荒廃してしまった世界となっています。ロボット物として肝心の技術力も低下して、作中では新型モビルスーツは出てこずにそのほとんどは戦場に捨てられていたものをレストアしたものです。主人公の乗る機体からしてベースとなるのは初代クロスボーンガンダム以前のサナリィの作った試作機だったりします。だからザンスカールの機体とグリプス戦役の頃の機体が戦って、古い方が勝ったりもしています。かなりオリジナリティーある内容ですが、最新話では「北斗の拳」に出てくる略奪するためだけに存在するような組織も現れ本気で宇宙世紀が終わってしまいそうな勢いです。今後どうなるのか最も楽しみな作品です。>>>>>絡みつく視線


異世界薬局

異世界薬局はよくある異世界へ転生した主人公のお話です。主人公は元々は国立大学院の薬学研究所科准教授の31歳の薬学者でした。主人公は昔幼い妹が脳腫瘍により他界し、その際に多くの人を救う薬を作ろうと思い、身を削って薬学に没頭します。しかしながら没頭し過ぎによる過労のため研究所内で仮眠中に急性心筋梗塞により死亡してしまいます。その後異世界での宮廷薬師見習いのファルマ・ド・メディシスとして生まれ変わります。初めは転生自体に戸惑い、その世界の古い医療に戸惑いますが、徐々に転生前の自分の薬学者としての知識を発揮していきます。そして王宮含めた周囲の方たちを驚かせ、次々と問題を解決していくところが爽快です。異世界では神力という魔法みたいな力があり、主人公は転生した際にチート能力を授かっています。その力を使う度に周囲の方たちからは驚嘆され、崇拝するものまで出てきて面白いです。チートな能力や現代の知識を発揮させるところも良いですが、一番良いところは主人公の人柄の良さがストーリー内で沢山出てきているところです。世のため人の為に尽力する主人公を見ると色々と見本になります。今一番おすすめの漫画です。>>>>>混浴温泉で年上のお姉さんにいっぱい出させてもらう話


宝石の国

漫画「宝石の国」は、宝石が擬人化しまるで人間のように協力して生きていく様を描いた新感覚ストーリーになります。彼らは滅んだ星のある島で28人の宝石たちのみで生活していました。しかし、元が宝石という無機物なため彼らは痛みを感じない・気温を感じることが出来ないなどの特性があります。その中でも、目を引く特性が不死身ということです。彼らは宝石の体が仮に砕けたとしても繋ぎ合わせることによって再び活動することが出来るようになるため死ぬという概念がありません。そんな彼らを装飾品とし連れ去ろうとするために月から襲来するのが「月人」と呼ばれる者達です。宝石たちは長い間この月人と戦争を続けていました。主人公のフォスフォフィライトは取り柄がなく、人一倍割れやすい体を持つので周りから役ただずとして見られています。そんな彼が、周りの役にたちたいと行動していきますがその道のりは辛く悲しいことの連続でした。数々の伏線がある作品なのです謎が解明されていくので先が気になる漫画です。PRサイト:おねえさんとなつやすみ


食戟のソーマ L’etoile-エトワール-は子供時代の話が魅力的

「食戟のソーマ」のスピンオフ「食戟のソーマ L’etoile-エトワール-」は人気キャラの過去話が楽しめる漫画です。四宮小次郎は本編で初登場したときからかっこいいキャラだなと思っていたため、四宮が主人公のスピンオフは毎回読むのが楽しみです。本編とは違い、料理対決がメインではなく、様々な人が抱える悩みを料理の力で解決するといったストーリーになっています。四宮の天才的な発想と料理の技術は、日本人をバカにしていた人々すらあっと言わせます。

料理の話も好きですが、私は四宮がまだ料理人ではなかった頃の子供時代の話が好きです。年相応の無邪気さで、大人になったときの傲慢さはありません。友達との友情を楽しんでいる様子にニヤニヤとしてしまいます。もちろん子供時代から料理の腕は天才的でしたが、それを鼻にかけるような真似はしていませんでした。どちらかといえば作るのが楽しいといった感じで、料理で一番になってやるんだという気概は感じられません。だからこそ子供時代のほうが魅力的に見えてきます。もっとたくさん子供時代の話を描いて欲しいものです。>>>>>カラミざかり